極道夫婦―18歳の恋戦―【完】

雄夏「んあ?」



2人は揃って振り返る。



夏「あ、おかえり」



愛「ただいま」



私は夏輝の首筋に残ってた血痕に触れながら返事を返し、足元に流れて来るお湯で手を洗った。



雄「どうしたんだー?」



兄貴は映画が気になるのか、テレビに向き直りながら、訊いて来る。

私は経緯、拓馬の要望を伝えた。



愛「ちなみに拓馬、後ろに居るからね?」



雄「はっ?」



兄貴は全く気付いてなかったのか、勢いよく振り返って来た。

夏輝は「気付くの遅っ」と、呆れる。



拓馬「雄也君、弟を入れるのは、やっぱりダメっすか?」



拓馬は兄貴に近付き、不安な顔を向けた。