言わなきゃ……私も。 震えそうになる身体を堪えて、翼くんに告げた。 「ううん、私が悪かったかの。勝手に泣いたりなんかして……本当にごめんね」 「ううん。俺こそ、本当に悪かった」 ――と、怪我をしている腕を庇いながら私をそっと抱き締めた。 ドクン……ドクン……。 緊張しているせいなのかもしれないけど 翼くんの優しい言葉が胸に響いてドキドキが止まらない。 でも、翼くんの胸の中は、すごく温かかかった。 すぐ傍にいる翼くんが、いつも以上にカッコよく見えて、やっぱりドキドキが止まらない。