何粒か黒猫に餌をやったところで、男の人はあたしにボソリと言う。 「…食べないのか?」 「…え?」 「餌」 え…餌…。 どうなんだろう。 彼から見れば、あたしは黒猫と同等扱いなんだろうか? 餌と言われ渡されたマフィン。 見た目で分かるのは、そんじょそこらのマフィンではないということ。 絶対どこかのお高いマフィンだろうと予想できるくらい、美味しそうだ。