情けないけれど、こんな経験を今までしたことのないあたしの心は恐怖で包まれていた。 考えるのは怖いこと。 危ないこと。 逃げることのできない悪いこと。 制服のあたしは目だってしょうがないだろう。 こうしている今でも様々な好奇の視線を集め続けている。 どうしよう、なんて考えている暇はないかもしれない。 戻れない。 あたしに残されている術は進むことだけだった。