風が気持ち良い。

夏は昼は灼熱だが、夕方は丁度良い。


「なんのプリクラにするー?」


風に当たってもスッキリしないものもある。

そう。
あの人達…

今思えば、男子に嘘でも可愛いなんて言われた事ない。

多分、忘れられないのは心のどこかで小さく喜んでいたのかもしれない。


「……ねぇ…ねぇっ!
由美香っ」

「あっ」

「ちょっとーっ『あっ』じゃないよーっ」

「ごめん…
何の話?」


マイワールドに入り込みすぎた。いくらなんでも自惚れすぎだ。


「だーかーらっ
どんなプリクラで撮るって話!」

聡美は不機嫌だ。


「ごめんね。
ボーッとしちゃった。」

「たっくもー…
しすぎだよっ」

「すみません…」