長い長い夏の終わりは、すぐそこまで来ていた。



私は、引っ越先の恋に電話をかけた。



元気にやっているそうだった―――まるで私が居なくても大丈夫かのように。



恋に今までのことを…山崎くんに告白されたことを伝えると。



電話越しの恋は、驚いた様子も、落ち込む様子も見られなかった。



唯、一言だけ。



「小春の恋の確率が高い方と付き合うといいよ」



そう言った恋の声はどこか欠けていた気がした。



どこか欠けていたのは私も同じ。