恋が私の目の前からいなくなって一週間が過ぎた。



「岩波さん…そろそろ元気出せよ」



登校途中に山崎くんが私に言った。



「あっ…うん」



恋の代わりに山崎くんが私と一緒に居てくれるようになった。



―――でも、恋の代わりなんて誰にも出来やしない。



恋は、優しくて強くて心が広くて…私の最愛の人。



そんな恋の代わりを恋じゃない人になんて出来やしない。



私の頭は恋でいっぱいだった。