俺が、小春に抱きついてから10分ぐらいが過ぎた。



小春は、静かに俺から離れて――――小春は真っすぐな瞳を俺に向けて言った。



「恋は私が好き?」



「俺も、小春が好きだ」



そう俺が言うと、小春の表情が明るくなる。



「恋は、どうして…女のふりをしたの?」



―ドキ―



小春が、また真剣な表情で俺に聞いた。



…。



「初めは、小春に男として話しかけたんだ」