ハロウィンの日に殺人鬼ブギーマンが人々を殺しにやってくる。



そんな内容も知らずにぼんやり見ていた。



女の子が２階の窓から下をのぞくと殺人鬼ブギーマンが立っていた。



目を逸らしたいのに逸らせず、杏梨はテレビを見た。



次の瞬間、真後ろにブギーマンがいて悲鳴が上がった。



女の子がブギーマンに襲われる所を見た瞬間、恐怖に襲われる。



「きゃーっ！」



杏梨は身体を縮こまらせ耳をふさぎ叫んだ。



そのあとは覚えていない。



錯乱状態になって医者が来て安定剤を打たれたらしい。






「そんなことがあったんだ……じゃあ、毎年この時期は嫌なんだね？」



「……うん　でも去年まではお買いものに出かけられなかったからこんなに嫌なんだって知らなかったの……」



みんなにとって楽しいイベント、ハロウィンでも杏梨にはつらい思い出があるんだね。



香澄はミルクティーを飲んでいる杏梨に同情した。