私は今、小さい頃住んでいた街にいる。 というか、夢だなこれは。 だって目の前にいる私自身、小さいんだもの。 小さい私は同じく小さい男の子と遊んでいる。 「あーちゃん、引っ越しちゃうの?」 「なーくん、あんりが戻ってきたらまた遊ぼーね」 「うん!絶対だよ!!」 私、こんな約束…誰かとしたっけ? いや、したような…してないような……。 そう思ったとき、私は誰かに呼ばれる声で目をあけた。 「杏里………」