♂ vs ♀ ~男女寮戦争~《完》【続編完結】

「よし、準備完了!」

部屋の電気を消して、あたしも布団に入る。

あとは泥棒が来るのを待つだけだ。

左手にヒモを結んだまま、息を殺してヒモが動くのを待つ。



もう日付が変わってしまった。

夜中になっても、泥棒が来る気配はない。



「まだ来ないね…」

二段ベッドで横になっている萌がつぶやいた。

みんな眠れないみたい。



「そろそろ来てもいいと思うんだけど…」

ため息混じりに言ったあたしに、ベッドの上の段から愛菜が答えた。

「やっぱ…
あの苺、微妙じゃない?」