「だから何…?」

「だからって…
この前、あたし言ったじゃん!

あんたの男子寮の人間が犯人なんだよ」

「証拠はないんだろ…?」

「証拠はないけどさ…」

「証拠もないのに、身内疑えるわけないだろ」

「だけど…」

口ごもるあたしを、瀬戸内は冷めた目で見ている。



「とりあえず証拠見つけてこいよ。話はそれからだ」

瀬戸内は話を終わらせて、教室に戻ろうとしている。



「わかった…
証拠見つければいいんでしょ」

早足で歩く瀬戸内を追いかけるあたし。



「あたしが証拠見つけたら、あんた土下座して謝りなさいよ!」