♂ vs ♀ ~男女寮戦争~《完》【続編完結】

でもな…

一回ぐらいちゃんと言っとかなきゃ…

どうしようか迷ってたら、反対側に座る萌と目が合った。



何か言いたそうな視線を送る萌。

あたしは、ちょっと困った顔をしてみせた。

大きく息を吸って、
また視線を戻す。



「瀬戸内、昨日さ…」

何て言ったらいいんだろ。

あんまり、こういうの得意じゃないし。



「あたし…あんたが来てくれて嬉しかったよ」

あたしは、前の座席を見たまま言った。