♂ vs ♀ ~男女寮戦争~《完》【続編完結】

「そりゃ…本気で死ぬかと思ったんだから…」

元気よく言おうとしたけど、どんどん声が小さくなってしまった。

「本当は怖がりのクセに…強がってんじゃねぇよ」

瀬戸内はあたしの左手をギュッと握った。

恥ずかしくて、上手く言い返せない。

一人じゃ心細くて、瀬戸内の顔を見て少し安心した。



「強がってないし…」

うつむいたまま、言葉を返す。

怖かったせいもあるけど、この状況に動揺してる。

あたしの手は、まだ瀬戸内につながれたままだ。