何度も捕まえそびれたもやし男…

あたしは足音を立てないようについていく。

相手は、あたしの存在に気づいてないようだ。



男子寮の前で、ふと立ち止まる下着泥棒。

それまで手に握っていた戦利品を、ポケットにしまおうとしている。



「待ちなさい!」

あたしは一気にもやし男に駆け寄る。



「うわっ…」

情けない声を出して振り返る下着泥棒。

あたしは、両手でそいつの腕をつかんだ。