「あたし、ここで待ってるから…みんなで行ってきなよ」

「俺も残るよ。萌ちゃん、瀬戸内と行ってきて」

あたしの隣にかがむ彩木くん。



「でも…」

心配そうにのぞきこむ萌を、げっそり見上げるあたし。

「あたしは大丈夫だから…二人で行ってきな」

瀬戸内と萌を見送って、彩木くんとベンチに座る。



「牧村さん、無理してるね…」

二人の姿が見えなくなると、彩木くんは同情的な目で振り返った。