屋上から続く階段を一気に駆け降りる。

三階の廊下に着いた時…

「美月!」

会いたくない二人に鉢合わせてしまった。

「萌…」

その隣にいる瀬戸内と一瞬目が合ったけど、あたしは萌に視線を戻した。



「今日はごめんね。
瀬戸内くんと話してたんだけど、今度みんなで遊園地行かない?」

「みんなって…あたしも?」

「うん、美月も一緒に…
あっ、よかったら彩木くんも」

萌の視線を追いかけて振り返る。

屋上に置いてきたはずの彩木くんが、あたしの後ろに立っていた。