「美桜~。 柊真とどうだった? それより、おまえ。 なんで瑞貴ん家の車で帰ってくんだよ」 「…………」 「てっきり俺は。 柊真に送ってもらって帰ってくると思ってたから、超びびったっつーの」 「…………」 「あやうく瑞貴に、柊真って声かけそうになったじゃん」 夕食後のあたしの部屋。 お風呂上りのお兄ちゃんが、タオルで髪をゴシゴシふきながら、あたしの部屋に入ってきた。