「柊真っ。 柊真っ。 柊真っ!!」 無我夢中で、あたしは柊真の名前を呼び続けた。 理由なんか、わからない。 その最中、 「やっぱり……ね」 と、小さく落とされる悔しそうな陽ちゃんの声。 続いて……。 「うるせーし。 廊下まで、丸聞こえ」 っていう、あたしでも陽ちゃんでもない、イラついた低い声が聞こえた。