教室内に笑い声が起こる。 「えー!先生かよ」 「先生が携帯の電源切ってないとかダメでしょー」 「てかその曲使ってるとか意外~」 一気に賑やかになる教室。 「んーごめん、ちょっと待って」 苦笑いを浮かべ、そのまま携帯を操作する藤谷。 ―ど、どどどどうしよう…。 もしかしなくても、わたしだ…! まさか鳴っちゃうなんて…。 心の中でおろおろする柏。 心臓がばくばくと暴れている。 「ねー先生!もしかして、彼女からのメール?」 生徒の一人が好奇心まる出しで聞く。 柏はさらに固まった。