うそでしょうそでしょうそでしょ!?


久木先生の神聖な唇が、あたしのほっぺに!?



なんなの今日!



久木先生からデートに誘ってもらって、


素敵な誕生日プレゼントまでいただいて、


とどめとばかりにほっぺにちゅーって!



こういうのなんて言うの?


至れり尽くせり?



……うん、なんかちがうけどどうでもいいや。




「ひ、久木先生、いま……」



「うん。俺はハルちゃんが思ってるほど、優しくも紳士でもないからね」




笑顔でそう言った先生は、いままでとはちがった……


なんていうか、男っぽい雰囲気で。




あたしはただどきどきしながら、何度もうなずくだけだった。