あたしが冷や汗だらだらかいていると、拓海くんは小さく笑った。 「嘘だから」 「はぇ?」 「誰も来てないし」 嘘かーい! ってことは、これはいつもの拓海くんのいじわるですか。 もういじわるの限度を超えてるよね。 なんかの試練的なつらさを感じるよ。 だってこの距離はどう考えたって拷問じゃないですかー! 「ちょ、は、放してください~っ」 「だめ」 「お願いします!」 「そのコマンドは実行できません」 RPGか! 難易度高いな!