美男子症候群!?


扉を振り返ろうとしたら、伸びてきた腕にひっぱられて、


机と机の間に倒れるようにしゃがみこんだ。


気づけば、あたしは拓海くんの腕の中に……。



香りが! 香水の匂いがかぎ放題!


ってちがう!!




「た、拓海くん!?」



「しー。静かにしろ。見つかるだろ」



「こ、こんなところを見られる方がまずいんじゃ……」



「大丈夫だ」



「なんで大丈夫って言えるの?」




あたしは全然大丈夫じゃないよ。


だってこんなとこ誰かに見られたら、またとんでもない噂が流れちゃう。



そしたらまたまた、篠田さんから恨まれるよ~っ。