拓海くんが、あたしをジロリと睨んできた。 「……なににやけてる」 「えっ!?」 ひえぇっ! すでににやけてましたか! 素直すぎる表情筋でごめんなさい! いけないいけない。 慌てて頬を、パンパンと叩いた。 話を変えようと、あたしは慌てて時計を見た。 「もう授業はじまってるよね。どうしようか」 「ここで時間潰せばいいだろ」 「ここで? でも、先生とか来たら……」 「誰か来た! 隠れろ!」 「えぇっ!? わっ!」