次の日学校に行くと、拓海くんが来ていてほっとした。


めちゃめちゃ不機嫌そうな顔してるけど。



そんな拓海くんの様子にはかまわず、篠田さんがいつものように、無邪気に話しかけている。



鞄を置きに自分の席に行くと、右隣りから刺すような視線を感じた。




「おい」



「……な、なんでしょうか?」



大丈夫、隠れて聞いてたことなんてバレてないバレてない。


バレてるはずがない。



びくびくしてたら怪しまれるよね。


胸を張るように背筋をぴんと伸ばしたあたしを見て、拓海くんはため息をつくと立ち上がった。




「おまえ、聞いてただろう」




ひぃっ!



バレてましたか!