「遠慮しなくていいのに」




遠慮なんてしてないです。


あなたの笑顔が最高のプレゼントです。



いやほんとに、お世辞でもなくおおげさでもなく、心からそう思います。




「プレゼントしたいんだ。考えてみてよ」




あたしの髪をさらりと撫でて、久木先生は微笑む。



そんなことされたら……色々自分に都合よく解釈しそうになっちゃいますよ先生!


それはそれは分不相応なかん違いもしてしまいますよ先生!



乙女の妄想力をナメちゃいけませんて。


あたしの妄想力なんて、そりゃあもうすごいですよ。



まともな恋愛ができなかった分、鍛えてますからね。




あたしは何度も遠慮したけど、結局先生は笑うだけで聞いてくれなかった。


優しいのに、ちょっと頑固で強引なんだなー。



でもそんなところもまた、素敵です。


でへ。