驚いたのはあたしだけじゃないみたい。
周りの登校中の女子たちにも聞こえたみたいで、青ざめて固まるコや、悲鳴をあげるコが続出している。
まずいよこれ!
また変な噂になっちゃうよー!
「た、拓海くん。そういう誤解を招くような発言は……」
「誤解? なにが誤解だ」
「だって、さっきの言い方じゃあ、まるで告白してるみたいに聞こえるよ」
「まるでってなんだ。告白は告白だろうが」
「こ、告白なの!?」
自分で言うのもなんだけど、そんなまさか!
拓海くんが、なんであたしみたいなモテない系鼻血女子を!?
だって天下のミスターだよ! ありえないよ!
「拓海くん、落ちつこう。それはきっと気の迷いかなにかで……」
「ほらな。そうやって俺から遠ざかろうとする。俺が告白しても、少しもうれしそうにしない」
なぜか妙にうれしそうに言う拓海くん。


