拓海くんはそれに気づいて、ものすごーくつまらなそうな顔をしたけど、それ以上口を開くことはなかった。
「なぁんだ、そうだったの~。ごめんね野宮さぁん。美優ったらはやとちりしちゃってぇ」
てへって感じで舌をぺろりと出す篠田さんに、周りの男子たちはメロメロ。
は~、助かった。
なぜにあたしは朝から、こんなにぐったり疲れなきゃならないの?
なにを考えているのかよくわからない、イジワルなミスター拓海くん。
拓海くんしか目に入っていない、天然モテ女子篠田さん。
そして肝心な時に助けてくれない、冷たい親友紗知子さま。
クラスメイトは鬼ばかりです。
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