ってめでたいわけがないよねーっ!!
案の定、教室に行くと先に来ていた篠田さんに、
殺されたいのねってなくらいの勢いで責め立てられました。
「どーゆーことぉ!? なんで拓海と野宮さんが一緒に来るのよぉ! しかも手なんて繋いで!」
どうやら篠田さん、窓からずっと見ていたみたい。
これじゃあせっかく拓海くんとは時間差で教室に入ったのに、全然意味がないよ。
紗知子はニヤニヤこっちを見るだけで、助けてくれる気配ないし。
ひどいね親友。
「繋いでたらなんか問題でもあるのか」
ごまかすでもフォローするでもなく、そんなことを堂々と言ってしまう拓海くん。
ミスターさまはあたしみたいな凡人の事情なんて、いちいち察しちゃくれないみたいです。


