「ホテル。 今日、家に帰りたくねーんだろ。 だったら、野宿する訳にもいかないし。 ホテルだったら、寝るとこも、あるしゆっくり話せるだろ」 俺が、そう言うと 実桜は、久々に俺の大好きな笑顔を浮かべて、 『ありがとう』と一言言って、それから、ホテルの部屋まで、ずっと無言だった。