実桜は、意外なことを言ってきたから、驚いた。 でも、あんなことが あったのだから、そう簡単には帰れねえよな。 俺は、意を決して立ち上がり、実桜の手を掴んで 実桜の家とは、逆方向の 此処等(ここら)では 有名な、ホテル街に向かった。 実桜は、最初は全く 抵抗して来なかったが、 ホテル街に向かっているとわかると、その場に立ち止まった。 「渉…。 どこ行くの?」 俺は、不安そうな実桜の顔を見て、直ぐに言った。