私は家に入ってリビングに向かった。




リビングのソファーでママが雑誌を読んでいた。



そして、私をちらりとみると



「随分、遅かったのね。

電話番号を早く教えて
それと、名字と名前」




娘が帰ってきて、『おかえり』も言ってくれないんだ。



そんなの、いつものことだけど…、あの母性あふれた若菜さんに会っていたから、ママのことをいつも以上に冷たいと思ってしまった。




「047315****
だよ。


三浦さん家、息子は渉くん」