‐ ‐ 「マーマー!」 車に戻ると夏純が笑って 手を伸ばしてくる。 笑って手を握ってあげたいけど、 悲しい気持ちの方が大きくて、 涙が溢れてくる。 「ママぁ! 泣いてるの?」 「うぅん。大丈夫だよ」 夏純が幼いながらも 懸命に私の頭を撫でてくれる。 いつも純が夏純にするみたいに。