歌姫はギタリストに恋をした゚*。㊤

「sAra.なに飲む〜?」


紅がカウンターにあったメニューを、私に差し出す。





「えっと……」

「お酒は1杯までね!」


すると、他のスタッフと話していたマッスーが私たちがいるところに向かってそう叫んだ。



「え〜!なんでっ!!?」

「明日も仕事だから!カウントダウンライブがも控えた大事な時期に、仕事に穴あけたりしたら大変だろ!!」

「ちぇ……」


なにさぁ〜つまんないの。

せっかく20歳になったのに………


私は口をとがらせながら、渋々とカクテルを頼んだ。

そしてコートを脱ぎ、カウンターの椅子に座った。

右隣には紅、左には五十嵐さんがいる。





「健二!健二ってば〜!!」




紅が、隣でうつぶせになって寝ている健二の体を揺すっている。