歌姫はギタリストに恋をした゚*。㊤

「sAra.ちゃん〜!あと30分で出るから、準備しといてね〜」

「…あ、はーい!」


マネージャーのマッスーが、楽屋から顔を出しそう言った。




「え〜〜sAra.来ないの?残念〜〜!」


私の手を握る紅。



私だって残念だよ(泣)

五十嵐さんの歓迎会…絶対行きたいに決まってんじゃん‥




「仕事って何?」

「え…?」


私の横に来て、ぼそっと言う五十嵐さん。



「えっと……ラジオの生放送のゲストなんですけど・・」

「そ。ならそれ終わったら来いよ。」

「え…ぅわっ!」


すると、五十嵐さんは自分がかぶっているキャップ帽を、私の頭にかぶせてきた。

私は意味がわからないまま、五十嵐さんを見つめる。



「ラジオなら、そんなに長時間かかんねーだろ。だからラジオ終わったら来いよ。」


五十嵐さんはふわっと笑う。

私の好きな顔だ…