わざと冷静に言う私。



「そうそう!この前のリハーサルで会って挨拶されたんだけど、超イケメンでびっくりしちゃった〜」


興奮しながらそう言って、私の隣に座る紅。


…やっぱり、そう思うよね。
私だけじゃないんだな。




「五十嵐さんて、ギターの腕もスゴいらしいじゃん♪これからファンも増えるねきっと!!」


……確かに。

これから私のライブに来てくれる人、ほとんどが五十嵐さんのファンになっちゃったらどうしよう(泣)





「sAra.ちゃん〜!そろそろスタジオ練習始まるよ〜」


スタッフが楽屋を覗く。



「は〜い!」

「じゃあ私も行こうかな♪またメールするね〜」

「うん、私もするね〜♪」


ダンスの練習がある紅と一緒に楽屋から出て廊下で別れた私は、スタジオへ向かった。