歌姫はギタリストに恋をした゚*。㊤

私はとっさに紙袋を隠すように持ち替え、マッスーたちに挨拶をしてエレベーターに乗り込んだ。

私に続いて慶もエレベーターに乗り、数日ぶりの我が家へと入る。





「ただいま〜」

「にゃ〜〜」


家に入るなり、ちゃわんとおわんが駆け寄って来る。



「元気してたか〜?寂しかったよ〜〜」


ちょっとイタいことを言いつつも←、猫二匹を抱き上げリビングへ向かった。





「な‥なにこれ…!」


私の腕から、猫たちがポンと床に降りた。





リビングの光景にビックリ!

リビングのテーブルには、ビールの空き缶の山。



「どうしたの!?」


慶が部屋を汚くしてるなんて珍しいよ…


荷物を部屋に置いて出てきた慶が、頭をポリポリと掻きながら言った。






「だって……暇なんだもん。部屋から一歩も出れねーし…」

「だからって……コレ・・一体ビール何本飲んだの(汗)?」

「わかんね。」


慶はそう言って、私のバックをゴソゴソとアサリ始めた。