歌姫はギタリストに恋をした゚*。㊤

真顔で言う慶。

私たちは何も言えずに、ただ慶を見つめることしかできずにいる…




カチャっ

カチャパシャっ


パシャパシャっ



ものすごいカメラのフラッシュ。

眩しっ



慶はそんな私を見て、私の部屋から持って来たであろうヒョウ柄のストールを私の頭にかけた。

私はそのストールを手で押さえ、慶に手を引かれ車を降りた。


目の前には、数え切れない報道陣とカメラマンの数。

慶は私の手を握ってくれている。





「増田さん。荷物とか運んでもらっていい?」

「わかった!」


慶はマッスーにそう言って私の手を引き、マンションに向かって歩き出した。




「SaRAさん、五十嵐さんと同棲してどれくらいですか?」

「結婚はいつですか?」

「路上でキス写真が公開されたことについては、どう思われますか?」



報道陣の質問責め。

私は軽い笑顔で報道陣を交わし、慶とマンションまで歩いた。



そしてマンションの前に着き、慶がセキュリティーを解除している時…