ふ~ん……




ええぇっ!!!

川崎がっ?!



知らなかったっていうか…驚いたっていうか。

川崎が結人に渡すはずだったチョコの入っている紙袋を指して言う。

「OKならそのチョコ、オレにちょうだい。結人のこと、しばらく忘れられなくても、オレを利用すればいい」

あたしを見つめる川崎の目は真剣そのもので、あたしは何もいえなくて。

紙袋を見る。

結人にあげるはずだったチョコ。

もう、あげる相手のいなくなったチョコ。

でも…

「川崎を利用とか…できないよ」

きっとあたしは、結人がどんな美人と一緒にいるとこを見ても、あきらめられないと思うから。