あたしが出て行こうとすると、また扉が開いて可愛い女の子が出てきた。

「結人クン、ゴメンね？こんなトコまで付き合ってもらって」

前島さんだ…。


『前島サン、マジで結人クン狙ってるから』

百合ちゃんの言葉が脳裏を掠める。


やっぱり、告白…。


「いや、別に大丈夫だよ」

別に大丈夫って…

あたしの呼び出しは忘れたわけ？


「そ？よかった。で、あの…これ」

「…」

前島さんがチョコが入っているであろう紙袋を渡す。

いかにも手作りってカンジで、ラッピングも可愛い。

本命、なんだろうな…。

「本命、だから」

やっぱり。

結人は、受け取るの…？