【短】甘々すぎるカノジョとカレの(仮)

13日。

バレンタインは、明日。

あたしは今朝から、百合ちゃんちに来ていた。

「いらっしゃ~い」


百合ちゃんちは豪邸で、玄関を開けて出迎えてくれた百合ちゃんの格好はフリフリのレースやピンクやリボンだらけの『姫』みたいなワンピース。


髪も、いつもよりくるッくるに巻いてあるし。

「…かわいい…っ」

「そんなことないよっ。梨穂ちゃんも、かっこいいよ?カジュアルプレッピーみたいな?」

えへっ、と首をかしげて百合ちゃんが言った『カジュアルプレッピー』の意味はわからないんだけど。

「いきなりなんだけど~チョコ作り終わったらラッピングの材料買いに街行かない?」

「いいよ」

「あ、そのときにちょっと寄りたいお店もあるんだけど、いい?」

「うん」

「じゃあ、どうぞどうぞ~いらっしゃい~」

百合ちゃんちは、やっぱり内装も豪華。

お嬢様なんだな。


通されたキッチンもスタイリッシュなシルバーで統一されていて、とても広い。