真司の過去を知った日から、あたしたちは前よりも存在が近づいた気がする。 例えそれが気のせいだとしても・・・嬉しい。 木々が色づき、つめたい風が通る10月になった。 「ねぇ~!今日さ、転校生来るんでしょ!?」 「マジ~?何組?」 「A組だって!」 「男ならイケメンがいいな~」 「確かにー」 みんな廊下で話してるのが耳に入る。 A組って・・・あたしのクラスだ・・・ 「楽しみだね!転校生!」 唯までもが期待してる。 「浮気すんなよー」 「するわけないじゃん!」