「どこ…行く……??」




瀬がいきなり私の腕を掴んできて、
少し辛そうな表情をしながら、言ってきた。




「どこも行かないよ??
ここに、居るから…ずっと……。」




そう言って、
私は瀬の右手を両手で包み込んだ。




瀬はいつもそうだった……。




熱を出すと必ず、
こうやって不安がったり、甘えたりしてくる。。




瀬も過去にお父さんと色々とあったから…;




今は、結構仲良くなったみたいだけど…、
やっぱりでも、過去の事があるから
お父さんをまだ信用しきれないらしい。。




瀬のお母さんは仕事で、
様子の可笑しい瀬と瀬のお父さんの異変に気づけなくって、気づいたときは凄く大泣きしていた。。