ピンポ-ン




数十分後。。




「……瀬のお母さんかな…??」




「……………。」




瀬は、電話を切ってからずっと無言で俯いていた。。




「華恋ちゃん!瀬!!」




「瀬の…お母さん…だね??」




私は俯いたままの瀬に話し掛けた。




そして、私は玄関の方へ歩いて行ってドアを開けた。




そしたらそこには、びしょ濡れになった瀬のお母さんがいた……。




「こんばんは。」




「瀬は?!瀬!」




「……お母…さん…。」




瀬は、リビングのドアを開けて出て来た。




「瀬!大丈夫??」




そう言って瀬のお母さんは、瀬に近寄って行き、抱きついた。。




「瀬…っ、瀬……。
…ごめんね…。

お母さん、何にも気付かないで……。」




何度も何時も瀬のお母さんは瀬に謝っていた…。




大泣きしながら。。




このとき。
正直、瀬が羨ましいって思った……。




私の親は私がどうなろうが、気になんてしない……。




謝ったりもしない…。




だって、私の親は……母さんは…っ、




自分が大好き過ぎて、周りにいる人が見えていないから……。




自分が幸せならなんでもいいって思う人だから……。




大人なんか………、


大っ嫌いだ。。