―久留巳side―

一時限目が終わったから屋上に梓織梨たちを迎えに行ったら、2人とも横に並んで寝ていて、大河が梓織梨の肩を抱いているように見えた。



まさか、一時間で2人が付き合うとは思っていない。



運が良くて大河が梓織梨を好きになる感じ、とぐらいしか思っていなかった。



でも、この光景は何?



もしかして、付き合った系ですか?



とりあえず2人を起こす。



「おーい!一時限目終わったよ!」

「ん・・・久留巳か」



まず大河が起きた。でも、何か違う。



いっつもは「目覚めから久留巳が見れるなんて俺今日ツイてるわ」みたいな事を言いそうだけど。



やっぱり、2人は付き合ったの!?



だとしたら相当嬉しいんですけど。



「ねぇ、ひょっとして梓織梨と大河、付き合った?」

「はぁ!?何で!?」



起きた梓織梨に聞いてみたら、目を丸くして驚かれた。



「だってさっき一緒に寝てたし・・・」

「あれはね、やる事ないから取り合えず寝ようって事になったの!」



本当かな・・・。



でも、この目は本当なんだろうな・・・。



だったら結構ショック・・・。



「あたしとあの男が付き合うってマジないから!」



いや、マジないじゃこっちが困るんです・・・。