それから、「これ食べるから、やっぱりキャットフード買ってきて・・・」という久留巳の言葉の元に、俺は走って近くのペットショップに来た。



このペットショップはニニを買ったペットショップだ。



ニニは、高くてなかなか売れなかったらしく、このままだと保健所行きだから、安くしたところを俺が偶然見かけて、財布がスッカラカンになってまで買った。



節約と、バイト(実家でみんなの奴隷になった)でニニを買ったわけだ。



「夜遅くすみません・・・」



このペットショップはなぜか22:00までやっている。



そして、今の俺はダサ男モード。



「あぁ、君か。どうしたんだ?」

「あの、キャットフード買い忘れてまして・・・」



ここの店長さんは結構よくしてくれる。



「忘れた!?そうかそうか。じゃあ好きなだけ買ってけ。あと、ゲージとトイレ、こないだ買ってなかっただろ。それも買ってかねぇと苦労するぞ」



よくしてくれてるの・・・か?



「そんなお金ないですよ。しばらくは、トイレもゲージもダンボールで我慢です」

「そうか。まぁ、とりあえず買ってけ」

「はい」



俺は、安いペットフードを一袋買って帰った。


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「ただいま・・・」



家に入った瞬間、ダサメガネとボサボサの髪とかを直す。



「おかえりーっ!あのね、さっき作ったネコメシ、ニニが食べたの!」



はぁ???



食べた???



じゃあ、俺のこのペットフード代はどうなんだ?