それから、個室に通された。



この個室は、四畳くらいの部屋で、やっぱり畳。



それで、部屋の真ん中になぜか掘りごたつがある。



壁は、黒と白のグンガムチェック。天井も壁と同じなんだけど、シャンデリアがくっついてる。



「ではごゆっくりどうぞ~」



あたし達を個室に通した店員はそう言って部屋を出て行った。



「ま・・・マイマイ」

「久留巳ちゃん、どうしたの?」

「ここって、私のイメージのクラブとは結構違うんだけど、私の認識が間違ってるの・・・?」

「あたし、ここのクラブしか知らないから分かんなぁい」



ここ、絶対クラブじゃないって・・・。



「と、とりあえず座ろ」

「う、うん・・・」



あたし達は掘りごたつに座った。



「はい、メニュー」



梓織梨に渡されたメニューを見る。



「お酒頼む?」



舞唯がのほほんとした表情で言った。



「お、お酒かぁ・・・」



すっごい飲みたいけど・・・この猫かぶりな性格上、無理っ!



というわけであたしは梓織梨にアイコンタクト。



梓織梨はため息をついた後、「久留巳も、16歳になった今日くらい飲め~い!!」と言ってくれた。


持つべきものは優しい親友!