冬休みが終わり、学校。



あたしの学校は、1月1日から早速学校が始まる。



だから、今は1月1日にして学校にいる。



「あけおめ~」

「紅白見た!?また白が勝ったよね~」



教室はガヤガヤとうるさい。



思わず耳をふさぎたくなる衝動を抑える。



「そういえばさぁ!」



いきなり、あたしの取り巻きの恵奈(エナ)が口を開いた。



「1月13日は久留巳ちゃんの誕生日でしょ?」

「え、うん、そうだけど、何で?」



あたしは『何も分からない』を装う。



だけど、実際、恵奈が何を言うのか分かってる。どうせ『久留巳ちゃんの誕生日、どうする~?』だろう。



案の定恵奈は「久留巳ちゃんの誕生日、今年はどうしよっかぁ~」だった。



去年は十人くらいの男女で、カラオケに行って、フリータイムで歌った。



「久留巳ちゃんはどうしたい?」

「えっ・・・。えーっと・・・。ちょっと待ってね」



あたしはそう言って廊下に出て、奏にメールを打った。



『ねぇ・・・。誕生日・・・どうしよ?取り巻き達の話し、聞いてたでしょ?』



すぐに返ってくる返事。



『これで行かねぇと久留巳の株、下がるよな?男子は来んの?』

『それはあたしの権力で何とかなる』

『じゃあ、夜、俺ん家来い』

『ん。分かった』


それからあたしはケータイをしまって女子達の所に戻った。