その笑い声の方を見た。



――朝のイラつかせてもらってる原因が、あたしを笑ってる・・・。



「あの・・・神城くん・・・?何を笑ってるの・・・」

「だってさ、杉谷さん『バカヤロー!』とか・・・。マジで普段と違う」



バレた・・・。



「あの・・・電話の会話、一部始終聞いた?」



一応猫かぶり久留巳で話す。



「うん、バッチリ」



う・・・そ・・・。



じゃあ『【また】エッチするの?』とか『【もう】エッチなんかしないからね!』っていうのまで聞こえちゃったの・・・?



あたしのピュアキャラ崩壊・・・。



どんどん青ざめていく顔は止まることを知らない。



「あの!今の事、マジで誰にも言わないで!ってか、見なかった事にして!」



必死に頭を下げるあたし。



「いいよ」

「へ?」



予想外の答えに少し焦るあたし。



「ホントに?」

「まぁな。でも――」

「・・・!!」



壁に押し付けられた。



これは・・・いつもの神城くんですか・・・?