俺は、しつこく責めてみる。



「うっ・・・。最後まで・・・シてない・・・」



ようやく口を割ってくれた。



「だってさ、あたし奏の攻めが好きなのに、酔ってるし意識ないから攻めて来ないしさ、もうなんか諦めた!」



よかった・・・。



いや!?よくねぇ!!



「最後までシてないって事は、途中までシたって事だよな!?」



無意識に真希の胸倉を掴んでしまう。



だけど真希は、それをやんわりと離し、冷静に「でも、最後までシてないよりはマシでしょ?入れてないし」と言った。



入れる入れないの問題じゃねぇ!!



「久留巳にどう言えばいいんだよ!」

「普通に『真希と途中までヤりました』でいいじゃない」



んな事言えっかよ!



でも、やっぱり言わないとダメだ・・・。



俺は、服を着て真希の家を飛び出した。



家を出ると、もう夜になっていた。


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久留巳は今家に入るのか、俺の家にいるのか全く見当がつかない。



だから俺は久留巳に電話した。


2回目のコールで久留巳が出た。



「今どこだ?」

<奏の家・・・>

「分かった。待ってろ」


俺はそう言って電話を切ると、俺の家まで走った。